大会長挨拶

大会長:俵 祐一(聖隷クリストファー大学)

 この度、第28回静岡県理学療法学術大会の大会長を務めさせていただきます、聖隷クリストファー大学の俵と申します。学術大会開催にあたり、ご挨拶申し上げます。

本学術大会のテーマは「理学療法の温故知新」です。理学療法の分野は、歴史を通じて常に進化を続けてきました。私たち理学療法士は、患者の健康と回復のために尽力し、日々新しい知見や技術を積極的に取り入れています。しかし、進化の過程で見失われがちな伝統的な技術や原則にも、今なお大切にすべき価値が多く残されていることを忘れてはなりません。過去の技術や知識が、現在の最先端の理論や技術とどのように融合し、さらに進化を遂げているかを考えることは、私たちの専門性を高める上で非常に重要であると感じております。

本学術大会では、理学療法の過去から学び、これを現代の最先端の知識や技術と結びつけることで、より効果的で包括的な治療法を模索する機会を提供したいと考えております。伝統的な手法の持つ優れた側面を再発見し、その価値を再評価することにより、最新の研究や技術の応用による理学療法の幅がさらに広がることを期待しています。これにより、理学療法士としての専門性をさらに高め、医療チーム内での役割をより効果的に果たせる知識と技術の向上が促進されれば幸いです。

ご参加いただける皆様には、これまでの経験や知識を共有し合い、今後の課題に取り組むための交流と議論の場を提供したいと考えています。各セッションでは、最新の研究成果や臨床事例の報告を通じて、理学療法における新たな視点やアプローチを探求し、実践に役立つ知見を得られることを期待しています。また、参加者同士が活発に意見交換を行い、相互に学び合うことで、理学療法の未来を切り拓く貴重な機会となることを目指しています。 本学術大会は2025年6月22日(日)に開催されます。例年の2日間から1日の開催へと短縮しましたが、これまで以上に充実した企画やセミナー、多くの一般演題を予定しており、参加者の皆様にとって有意義な時間となるよう準備を進めています。準備委員一同、全力を尽くして本学術大会の成功に向けて努力して参りますので、皆様の積極的なご参加を心よりお待ち申し上げます。