大会長挨拶

大会長 栗田 泰成(常葉大学)

 第30回静岡県理学療法学術大会の大会長を拝命いたしました、常葉大学の栗田泰成です。2027年6月19日・20日の2日間、グランシップにて30回目という節目を飾る記念大会を開催いたします。
 超高齢社会の進展をはじめ、めまぐるしく変化する保健・医療・福祉環境の中で、理学療法士が追求し続けるべきは、対象者とそのご家族、そして支援を担う私たち自身の満足度を高めることに他なりません。日常の臨床で抱く「もっと良くしたい」「現状を維持・改善するにはどうすべきか」という素朴な疑問こそが、私たちを突き動かす探究心の源泉です。そして、その探究を実現するためには、自身の能力や臨床環境という「現実」を多角的に捉え、継続的な研鑽によって自らをアップデートしていく必要があります。

そこで本大会では、「理学療法の現実 “ReaL”」をテーマに掲げました。

 自身の力量や臨床における「現実」を正しく把握することは、決して自己否定のためではなく、未来の可能性を切り拓くための現在地の確認となります。今、私たちの理学療法にはどのような効果があり、何が課題なのか。この問いに向き合うことこそが、臨床の質と満足度を高める第一歩となります。
 本大会は単に知識を受け取る場にとどまらず、参加者の皆様が日頃抱えている臨床の疑問を持ち寄り、解消するための実践的な学びの場となるよう企画しております。経験豊かな先人の技術や実践をエビデンスに基づいて紐解き、最新の知見やAI技術をいかに臨床へ応用すべきかを皆様と共に考察してまいります。
 理学療法士は、国民の健康増進と生活の質の向上において、大きな可能性を秘めた専門職です。テクノロジーが高度に発達する時代にこそ、理学療法の現実を深く理解し、その可能性を探究し続ける姿勢が求められています。そのため本大会では、明日から使える実践的な技術セミナーに加えて、専門領域を超えた多くの臨床家・研究者と交流できる機会をご用意しました。ご参加の皆様には、一人では気づけなかった臨床の“ReaL”に出会うことで、日常の「なぜ?」が「なるほど!」へと変わる体験をお約束いたします。
 本記念大会が、皆様の臨床力と人間力を飛躍させる確かなターニングポイントとなりますよう、準備委員一同、万全の体制でお迎えいたします。静岡の地、グランシップにて、探究心に応える最高の学びと良き出会いをご用意しております。多くのご参加を、心よりお待ち申し上げます。